5月19日付 メリマンコラム 《回顧と展望》 その1
“…それは殆どジャーナリズムの掟である。すなわち「汝、取り上げる記事の既得権者であるなかれ」。そうでなければ、個人的しがらみが記者の中立性を損ねるか、または公正さという点で大衆の知覚を曇らせてしまう。ここに明白な懸念がある。記者自身の血縁者や配偶者が報道すべきニュースの一部要因となっていれば…… では、ニュースメディアとオバマ政権との、この “家族の絆” をどう判断するべきなのか?”
―ポール・ファーヒ 2013年6月12日 ワシントンポスト紙
“メディアと政権、対立への対応” より
先週の長期見通しについて、皆さんから数多くのEメールを頂戴した。その一つの傾向は、私が自分自身のネイタルの惑星に対するトランシットの関連で体験した事を語った内容が面白かったというものだった。またもう一つの傾向は、私と同様に、米国とロシアについて世界がどう見ているかについて自分が考えている事と、この火星逆行に呼応して勃発した新冷戦を実際に世界がどう見ているかとのギャップにちょっと愕然とした、というものだった。
私にとってこのギャップは、過去2週間にわたりヨーロッパに滞在し、銀行家、企業人、教育者、芸術家などを含む何人かのヨーロッパ人と話し合うにつれて、益々明白なものとなった。
私は最近のロシアによるウクライナへの侵略とクリミア併合を、彼らがどう見ているかを知りたかった。その結果受け取ったのは、私がこれまで全くもって気付きもしなかった、そして敢えて言うが、99.9%の米国人が全く気付いていない、衝撃的な警鐘であった。
まぁ、私は自分が何も知らないということは知っている。だが… 何故今までこれに気付かなかったのか? 米国の中で、これほど多くの人間が何故これを見過ごしてきたのか? さて、その問いに対する答は簡単だ。それは米国のメディア、すなわち私達殆どにとっての情報ソースに原因がある。
となれば、次のような疑問が湧いてくる。何故米国のメディアはこれを伝えないのだろう? まぁ、アストロロジーの観点から言えば、米国は確かにその始原図に冥王星(権力・統制他)とオポジションを形成する水星(メディア、コミュニケーション他)を持っており、それは検閲のシグナルと/またはメディア自身による情報コントロールを示唆する可能性がある。
そのアスペクトが刺激されるのはこの先2010年代から20年代に移り変わり、土星と冥王星が共に米国始原図の水星に対向する冥王星の位置を通る頃だ(コミュニケーションへの介入)。