2014.06.25

6月23日付 メリマンコラム  《短期見通し》

 このところ水星が大活躍だ。水星は現在逆行中で、それは通常、市場が1〜4日ごとに上下運動を繰り返すことを意味する。たとえ逆行途上で、特にその中間時点近くにおいて、サイクル新高値や新安値が見られたにしてもだ。その中間点は6月19日(日本時間6月20日)であった。

 水星逆行に加えて、私達は、ヘリオセントリックの(太陽中心に見た)水星が射手座での運行(ヘリオ射手座ファクター:6月9日〜21日)を終えつつあることも観察している。これは米ドルが下落し、貴金属が急騰する典型的な時間帯だ。今回の金は6月初めにつけた安値1240から金曜に1322.50まで騰がり、私達を失望させなかった。銀もまた同様に、6月5日につけた18.67から6月20日金曜には21.00近くまで騰がった。

 しかしながら、ヘリオセントリックの水星がワイルド・ウェスタンな星座宮、野生馬たる射手座を離れ、用心深くて保守的な、断崖絶壁に棲むシロイワヤギたる山羊座に入っていく。
 
 それではまだ足りないと言わんばかりに、地球は現在季節の変わり目を迎えている。夏至は6月21日、米国東部夏時間の6:50AMだ(日本時間では21日19時52分)。地球は才気あふれた双子座という、ワイルドでクレイジーで、そのお利口さが自分のためになるとは限らない星座宮から、“本当に確実なものしか欲しくない” と言う星座宮、蟹座へと移行する。双子座はリスクを好む。一方、蟹座が愛するのは確実さのみだ。

 だが、太陽が蟹座に在泊するしばらくの間、確実性からは程遠い状態となるだろう。天王星と冥王星が牡羊座と山羊座から蟹座に対しT字スクエアを形成し続ける(2018年まで)のだから。太陽はこれらのエネルギー源に対して7月1日〜14日、タイトなT字スクエアを形成する。

 その一方で、今週6月25日、火星が天王星に対してスクエアを形成する。これは金融市場は言うに及ばず、人生全般において、より気まぐれで不安定かつカッとしやすいアスペクトの一つだ。たとえば地球と大自然の激変、旅行中の事故、テロリストの脅威、一時的だが危険な個人的怒りの噴出を体験した誰かによる暴力の危険、そして市場の極端な価格変動と同期する可能性を持つ。どうも太陽の蟹座運行は甘やかには行きそうにない。その上これは全て、7月下旬に太陽が獅子座に入居した時に起きる可能性を持ち、おそらく秋頃までは続くと想われる、貴金属の潜在的な大反騰の膳立てとなるものだ。