*来週のコラムはメリマン氏がセミナーを開催するとの事でお休みになります。
2月16日付 メリマンコラム 《長期見通し》 その3
誰もが米国の経済は強く、しかも上向いていると考える一方で、ヨーロッパ、中国そしてロシアは弱まり、これが続いていくだろうと考えている。インフレーションを生み出すという各国中央銀行の誓いにもかかわらず、デフレーションが世界を支配すると誰もが考えている。中央銀行がこのゴールに到達出来ないと考える理由は何だろう? 彼らは望む物は何でも手に入れる。もしインフレを望むなら、彼らはそれが手に入るまで止まろうとはしない。
しかし、土星(損失)が射手座(自由)を運行する下で、彼らは自分達が望む時にそれを止められるのか? 止まる事は止まるかもしれない。だが、彼らが “望んだ時” にそれが止まるとは思わない。一旦 “力” が働いてしまえば、何か新しい規則が支配的になるまで、それを止めるのは困難だ。そして、新しいルールが大衆(集合体)の振る舞いに変化をもたらすには時間を要する。もっと衝撃的な事は、誰もが予測する以上のスピードで政府(土星)が大きくなる(射手座)につれて進行する自由(射手座)の浸蝕(土星)かもしれない。それに加え、2015年中盤までに、木星(増大)が土星(収縮)に対し困難なスクエアを形成し、こうした原理をダブルで強調していく。もうおわかりのように、これは生易しい事ではない。
では経済の現状に戻ろう。2008~2014年にかけての政府の大型化にもかかわらず、金利が低いままだったことから、株式市場は反騰した。だが経済政策もまた今、移行期に入っている。FRBはQE(量的緩和)に基づいた毎月の国債購入プログラムを停止した。そしてそのZIRP(ゼロ金利政策)は終了しようとしていると一般に信じられている(果たして本当か? 私はまだ信じていない)。米国でこれが起きると共に、ヨーロッパと日本は彼ら自身の経済高揚のために、新たな大規模緩和策に乗り出した。この新しいトレンドがスタートするにつれて、米ドルは強さを増し、もう危険なほど弱いとは見なされなくなっている。一方ユーロ、円、ルーブルは通貨安への流れを引き継ぎ、その方向へと急速に向かっている。これら全ては2015年に展開する変遷の一部であり、この地球と相互に然るべき角度を形成する惑星群の織りなすシンボリズムを反映しているのだ。
今は宇宙からの力が強烈な時だ。特に今現在から3月いっぱいまでは強力だ。だが今年中、そして土星が海王星にスクエアを形成する2016年も、ある程度その強烈さは続いていく。