1月26日付 メリマンコラム 《回顧と展望》 その1
実は12月8日付「MMAカレンシーレポート」の、スイスフランに関する記述の中で私はこう記述していた「(スイスフランのみならず)全通貨に関して、私は現在、12月19~22日、もしくは1月2~5日のどちらかの近辺で大きな反転があるのではないかと睨んでいる。ひょっとすると、今後4週間以内のどこかで、通貨の評価を“リセット”するべく、中央銀行による重大にして予測不可能な発表があるかもしれない」(註:該当文章部分は他の箇所で記述されていたので、日本語版では翻訳時に該当部分をカット)
。
これは、お札をどんどん刷れば(通貨価値が落ちれば)、その分、物価はより上昇していこうという見立てがある。またこれ以外に、それはFRB(米連邦準備制度理事会)と喧嘩しても、勝てっこないという理屈も崩れていない。いま現在、日銀やECBなど米国以外の他の中央銀行は“成功を遂げた”米国の中央銀行(即ちFRB)に続いて同じく、量的緩和(QE)の道を歩んでいる。目的は自国経済低迷からの復活である。
それらの銀行の一つがより紙幣を刷り、流通させ、そして(または)新しく刷ったそのお金を使って歴史的な安値で国の借金(国債)を買う、と発表する度に、株価は高騰する。こうした “市場介入または操作” は投資家に囃され、彼らは見るからにリスクの無い遊具に飛び乗る。これらの政策は世界中の通貨を下落させ、世界中の株式市場をどんどん押し上げていった。ヨーロッパでは、先週ECBが新たなQEプログラムを発表すると共に、株式指数が記録的あるいは数年ぶりの高値まで跳ね上がった。